UNIXベースのオペレーティングシステムには通常、さまざまなタスクを実行することができる、便利なコマンドラインツール/シェルスクリプトが多数搭載されています。
本日紹介する「Bash-Snippets」もそのようなシェルスクリプトのコレクションです。
ターミナルから天気予報や、通貨の変換レート、株価、映画情報を表示できるというものですが、伝統的なシェルスクリプトとは異なり、Webで公開されているAPIを積極的に利用する今時のツールとなっています。
以下使用法を説明します。
Bash-Snippetsの使用方法
Bash-SnippetsはmacOSやLinuxといったUNIX互換環境でテストされているため、Windows環境での使用は推奨されていません。以下はmacOSで確認しました。
まずGitHubのリポジトリをローカルにクローンします。
git clone https://github.com/alexanderepstein/Bash-Snippets
本格的に使用する場合はリポジトリに含まれる「install.sh」を実行します。
./install.sh
実行するとリポジトリに含まれる各コマンドが/usr/local以下にコピーされます。単に試したい場合インストールを省略し、それぞれのディレクトリ内で直接実行することもできます。
以下各コマンドの使用法です。
weather
天気予報を表示するコマンドです。
IPアドレスから位置情報を取得し、その位置情報から天気情報を取得しています。
currency
通貨の返還レートを表示するコマンドです。
ベースとなる通貨、変換先の通貨、値を入力します。
crypt
ファイルを暗号化するコマンドです。
opensslのラッパーで、以下のように使用します。
crypt -e [オリジナルファイル] [暗号化ファイル] # ファイルを暗号化する crypt -d [暗号化ファイル] [オリジナルファイル] # ファイルの暗号を解除する
movies
映画の情報を表示するコマンドです。
例えば「./movies Inception」と入力すると、映画「インセプション」の情報が表示されます。
まとめ
Bash-Snippetsは以下のAPIを使用しているそうです。
- IPアドレスから位置情報の取得: ipinfo.io
- 位置情報から天気情報の表示: wttr.in
- JSONフォーマットで株価情報を取得: alphavantage.co
- 通貨変換レートを取得: api.fixer.io
- 映画情報を取得: omdbapi.com
またRuby-Scriptsにインスパイアされたとも説明されています。単に便利なコマンドとして使用するだけでなく、関連情報を調査し自分なりにカスタマイズして使う場合にも便利そうです。