現在、文字列を入力するだけで画像を自動的に生成してくれる「Stable Diffusion」などのAI画像生成ソフトが大きな注目を集めています。
AI画像生成ソフトは、高機能なGPUが必要になるなどハードウェアの制限が問題となっていますが、iPhone単体で動作する画期的なアプリ「Draw Things」がApp Storeで公開されています。
アプリはiOS 15.4以降のOSを搭載した、iPhone 11シリーズ、iPhone 12シリーズ、iPhone SE 3、iPhone 13シリーズ、iPhone 14シリーズで動作します。
開発者のLiu Liu氏は、iPhone上でStable Diffusionを実行するために、Appleが開発した機械学習フレームワークMPSGraphを利用するなどさまざまな工夫を行っています。技術的な詳細はこちらの記事で確認可能です。
Draw Thingsの実行方法
Draw Thingsを実行すると、最初にモデルデータのダウンロードが始まります。大容量のデータをダウンロードする必要がありますので、Wi-Fiに接続して実行することをおすすめします。
モデルのダウンロードが終わるとメイン画面が表示されます。
▲上部のプロンプト(呪文)を入力するテキストボックスには例文が設定されていますので、「Generate」ボタンを押せばそのまま画像を生成することができます。
画像生成中はプログレスバーが表示され、完了すれば画像が表示されます。必要な時間は機種によって異なると思いますが、対応機種の中では比較的非力だと思われる「iPhone 12 mini」でも数分で完了しました。生成した画像はカメラロールに保存したり、共有したりすることができます。
設定画面を利用して、モデルやその他パラメータを調整することができます。
▲メイン画面右上の設定ボタンをタップし、設定画面を表示します。モデルを変更したい場合、一番上のリストボックスで変更したいモデルを選びます。
別のモデルを選択した場合、ダウロード前にデータ使用に関する確認が表示されます。大容量データ通信が必要となりますので、Wi-Fi接続などを利用することをおすすめします。
デフォルトのモデルはGeneric Stable Diffusion v1.4ですが、Waifu Diffusion v1.3(アニメ用), Stable Diffusion v1.5 Inpaintingなどが選択可能です。
まとめ
今までハードウェアが足かせとなってAI画像生成を楽しめなかった方は多いと思いますが、Draw Thingsを使えば、iPhoneだけでAI画像を作成することができます。対応したiPhoneを持っている方は試してみてはいかがでしょうか。