古いiPhoneやiPadに新しいiOSをインストールすると、機能は増えるもののこれまでよりもモッサリとした動作になり、困った経験のある方は多いかもしれません。
ところがこの「遅さ」は単に新しいiOSの新機能によるものではなく、Appleがバッテリーに不具合を抱える可能性のあるiPhone 6sのシャットダウンを防ぐため、意図的にCPU速度を制限しているため発生しているのではいかとの指摘が行われています(9to5Mac)。
発見はRedditユーザーによるもので、iPhone 6sにiOS 11をインストールしたところ、GeekBenchスコアが本来の1471/2476から839/1377にまで落ち込んでいることを発見。体感的にもかなり遅くなっていると感じたようです。
Wow, just installed GeekBench myself and tried with my 6 Plus. According to their website, my phone should score 1471/2476, but it actually scored 839/1377 … Which would explain why I, like you, have been feeling like my phone has gotten noticeably slower lately.
同ユーザーはiOS 10.2.1で、バッテリーの故障を抱えているiPhone 6sの挙動が変更され、バッテリーの電圧に応じて最大クロック速度を動的に変化させることで、iPhoneがあまりにも多くの電力を消費してシャットダウンすることがないように調節しているのではないかと推測しています。
Appleは昨年、iPhone 6sが突然シャットダウンする問題に対する修理プログラムを発表し、iOS 10.2.1では、iPhone 6/6sで突然のシャットダウンが発生する割合が大幅に減少していることを明らかにしていました。実はiOS 10.2.1では意図しないシャットダウンが起きにくいかわりに、CPU速度が遅くなっていたのかもしれません。
CPU DasherX
カテゴリ: ユーティリティ
価格: 無料
iOSデバイスのCPUクロック等の情報を表示することができるアプリ。
iPhoneがあまりにも遅いと感じた場合、「GeekBench」や、CPUクロックを表示できる「CPU DasherX」のようなアプリで確認することができます。
バッテリーが劣化したり、取り外されたMacBookの動作は遅くなることは知られていて、iPhoneでも同様の方法がとられていても不思議ではありません。9to5Macは今回の問題に対し、Appleに問い合わせしているとのこと。