iOS上でLinuxシェル環境を実現するiOSアプリ「iSH」。
iOSデバイスに直接Linuxをインストールするわけではなく、ユーザーモードのx86エミュレーションとシステムコールの変換を駆使して、LinuxシェルをエミュレートするiOS用アプリです。
基本的なUNIXコマンドのほか、パッケージマネージャapkを利用して追加のソフトウェアをインストール可能で、gitやnano、curl、python、ncduなどのソフトウェアが動作します。
現在まだ開発中のオープンソースプロジェクトですが、TestFlightを利用してベータ版アプリをiPhoneやiPadにインストールすることが可能です。
以下使用方法を説明します。
iSHの使用方法
事前にiOSデバイスに「TestFlight」をインストールしておきます。
インストール後、公式サイトをiOSデバイスのSafariで開き「Join the TestFlight beta!」というリンクをタップすると、iSHのベータ版をインストールすることができます。
アプリを実行するとターミナルが表示され、「ls」や「cd」などのUNIXコマンドを自由に実行することができます。
パッケージを追加する場合は「apk add パッケージ名」を実行します。
▲実際に「apk add ncdu」を実行し「ncdu」をインストールしたところです。
▲他にも「apk add nano」でテキストエディタのnanoをインストールして実行することもできます。Ctrlキーもソフトウェアキーボードから入力できますが、日本語は(まだ?)入力できませんでした。
Pythonは「apk add python」でインストール可能です。
インストール可能なソフトウェアや互換性、現在の作業の進捗状況は「Compatibility」や「Emulation」ページで確認することができます。
まとめ
iSHはまだ開発中のプロジェクトで、正式版がどのように配布されるのかは不明ですが、iOSデバイスで持ち運べるUNIX開発環境として今後大いに期待できそうです。ベータ版は無料でインストールできますので興味のある方はインストールしてみてはいかがでしょうか。