Appleがサポートを打ち切った、2013年〜21014年に発売された古いiPadの新しい活用方法がみつかるかもしれません。開発者のKonrad Dybcio氏とLinux愛好家のquaack723氏が協力し、古いiPad Air 2でLinux 5.18を起動させるための取り組みを行っていることがわかりました(Ars Technica)。
iPad Air 2 running Linux 5.18, now with Tux :) https://t.co/qWENCvOd6e pic.twitter.com/xBGHaRvJ7L
— Markuss Broks 🦆 (@quaack723) June 1, 2022
このプロジェクトでは、「postmarketOS」と呼ばれるAlpine Linuxベースのディストリビューションが使用されています。postmarketOSは、比較的小規模で、主にAndroidデバイス向けに活発に開発されているディストリビューションです。
今のところ、開発者はA7およびA8ベースのチップを使用する一部の古いiPad(iPad Air、iPad Air 2、数世代前のiPad miniなど)でLinuxの動作を目指していますが、iPhone 5sや初代HomePodを含む、A7/A8を搭載したあらゆるデバイスでlinuxを起動することができる可能性があることが示唆されています。
プロジェクトはまだ初期段階で、開発者が公開した写真では、ファイルシステムをマウントできず、基本的なブートプロセスが失敗している模様。Dybcio氏は、USBやBluetoothなどの基本機能が動作作していないと指摘しています。ネットワーク、オーディオ、グラフィックアクセラレーションなど、iPadをLinuxデバイスとして実用するための必須機能を全て正しく動作させることも困難が予想されますが、この情報を目にした他の開発者がプロジェクトに協力する可能性はありそうです。
A7/A8を搭載したデバイスは、汎用のLinuxマシンとして特別に優れたスペックとはいえませんが、Linuxのサポートによって、レトロゲーム機や、簡単なホームサーバなど新たな活用方法が見つかるかもしれません。