サーバー用途としては圧倒的なシェアを獲得しているLinuxですが、WindowsやmacOSのようにデスクトップ用のOSとして使用しているユーザーは少ないかもしれません。
本日紹介する「Major Linux Problems on the Desktop, 2022 edition」は、Linuxをデスクトップ環境として使用する場合に存在する、膨大な数の問題点をまとめたWebページです。
著者のArtem S. Tashkinov氏は、オープンソース運動とオープンソースプロジェクトの熱心なサポーターで、Linuxが他のOSより優れている部分ががあることを認めつつも、デスクトップOSとして考えた場合には多くの問題点が存在し、原因の多くはLinuxカーネル自体にもあると指摘しています。
ハードウェアからソフトウェアに至るまでさまざまな問題
同Webページには、Linuxのハードウェアサポートの問題から、ソフトウェアの問題、普及率の低さ、一般的なLinuxの問題など、Linuxシステムがかかえるさまざまな問題が、細かくリストアップされています。
例えば、ハードウェアの問題として、Linuxでは、多くのデバイスがまだ十分にサポートされていないか、全くサポートされておらず、新しいハードウェアは、発売から数ヶ月後にようやくサポートされることになると、対応の弱さが指摘されています。
プリンタ、スキャナ、カメラ、ウェブカメラ、オーディオプレーヤー、スマートフォンなどのデバイスを管理するための特別なソフトウェアがほとんどの場合は存在せず、新しいガジェットを完全に制御し、ファームウェアをアップデートすることもできないとのも批判も行われています。
その他、標準化の欠如や過剰な多様性、ディストロ間の共通の方向性やビジョンが存在しないことも問題で、互換性のない設定や、パッケージングシステム、ライブラリを持つLinuxディストリビューションが多すぎることが混乱を巻き起こしているとしています。
同ドキュメントには、Windows 11とLinuxを比較する、「Windows 11 vs Linux」など、他にもさまざまな興味深い情報が掲載されています。また、Hacker Newsでも議論が行われています。
LinuxをデスクトップOSとして使用してみた方は参考にしてみてはいかがでしょうか。