UbuntuがGNU Core UtilitiesをRustで置き換る計画を進行中。Rust普及の追い風となるか

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Canonicalのエンジニアリング担当副社長であるJon Seager氏は3月13日(現地時間)、Ubuntuのモダナイゼーションに関する計画を発表し、Rustベースのコアユーティリティの導入を進める計画や、実験的ツール「oxidizr」の使い方について説明しました。

GNU Coreutilsは長年Ubuntuやその他Linuxディストリビューションで採用されていて、システムの根幹となる重要なツール(ls、cp、mvなど)を提供しています。このGNU CoreutilsをRustで実装されたuutilsで置き換えることで、安全性やセキュリティの向上が期待できるとのことです。

記事の主なポイントは以下の通りです。

  • Rustによる実装の採用: Rustの特性(安全性や型システム、borrow checker)を活用して、既存のコアユーティリティを再実装したuutilsを採用し、セキュリティと安定性を向上させる計画。

  • 新しいツール「oxidizr」の導入: oxidizrを使うことで、既存のユーティリティとRustで書かれた代替ユーティリティを簡単に切り替えられる仕組みを提供。

  • 実験的な導入: Ubuntu 25.10から始まり、その後のLTSリリース(Ubuntu 26.04)でのデフォルト採用を目指しているが、導入は慎重に行う予定。

  • 安全性と信頼性の向上: コアツールのモダナイズにより、Ubuntu全体のパフォーマンスと信頼性を向上させ、幅広い利用シナリオでの堅牢性を強化。

  • コミュニティへの呼びかけ: ユーザーや開発者にテストやフィードバックを求め、関連プロジェクトへの貢献を推奨。

この記事に対しUbuntuユーザーからはからさまざまな意見が寄せられています。

Rustの安全性や堅牢性を評価し、Ubuntuのモダナイズに期待する声が多いものの、GNU CoreutilsからRust版への移行が、GPLライセンスからMITライセンスへの変更を伴うこと、非英語ユーザー向けのロケールサポートが不十分である事、RustのLLVMツールチェーンが一部のアーキテクチャで成熟していない可能性など、いくつかの懸念点の指摘も行われています。

Ubuntuでuutilsが正式採用されることになれば、Rust言語普及の大きな追い風となるかもしれません。

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