Microsoftは7月30日(現地時間)、開発者向けブログにて、Windows 10 Version 2004以降の環境で、WSLを「wsl.exe --install」コマンドによってインストール可能になった事を発表しました。同コマンドはこれまでWindowsの最新のプレビュービルドでのみ利用可能でしたが、Windows 10の製品版にバックポートされたとのことです。
これまでWSLをセットアップするプロセスは、複数の設定を有効にしたり、複数のパッケージをインストールしたりする必要があり複雑なものでした。「wsl.exe --install」によって1つのコマンドを実行するだけでWSLの設定を完結することができるようになります。
管理者権限のプロンプトで「wsl.exe --install」を実行すると、WSLに必要なオプション機能が自動的に有効になり、Ubuntuディストリビューションがデフォルトでインストールされ、最新のWSL Linuxカーネルがマシンにインストールされます。マシンを再起動するとディストリビューションが起動し、インストールが完了します。
なお「wsl --list --online」を実行することで、インストール可能なLinuxディストリビューションの一覧を確認することができ、Ubuntu以外のディストリビューションをインストールするには「wsl --install -d ディストリビューション名」を実行します。
Microsoftはその他、WSLインスタンス管理に役立つコマンドとして、WSL Linuxカーネルを更新する「wsl --update」や、WSLの構成情報を確認できる「wsl --status」など便利な機能をいくつか追加しています。
更新はプレビューアップデートであるKB5004296の一部で、更新プログラムはWindows Updateから手動インストール可能です。