Debian GNU/Hurd開発チームは6月12日(現地時間)、Debian GNU/Hurdの最新版である「Debian GNU/Hurd 2023」をリリースしました(アナウンス、Phoronix)。
Debian GNU/HurdはDebianの非公式ポートで、カーネルとしてLinuxではなくGNU Hurdマイクロカーネルを採用しています。安定版のDebian 12 "bookworm"リリース時点(2023年6月)の、Debian "sid"のスナップショットとほとんど同じソースに基づいて構築されています。
Hurdは未だに多くの制限が存在し、ハードウェアサポートも充実していません。qemuなどの仮想環境を用いるのが最も簡単な実行方法となっています。現在、i386アーキテクチャのみに耐御いうし、Debianアーカイブの約65%が利用可能。今後さらに増加する予定です。
最新版ではAPIC、SMP、64bitのサポートが大幅に改善されたほか、rumpベースのユーザーランドディスクドライバが、問題なく動作するようになり、machカーネルにLinuxドライバを入れずにシステムを起動できるようになりました。その他多数の不具合の修正が行われています。
Debian GNU/Hurd 2023のリリースの詳細や、イメージのダウンロードはdebian-hurdから可能です