近年ウェブはますます複雑化し、人気のウェブブラウザはGoogleやMicrosoft、Appleといった巨大IT企業によって独占的に開発されたものが主流となっています。
本日紹介する「FixBrowser」は、この状況を打破すべく開発が進められているフルスクラッチのウェブブラウザです。
意図的にJavaScriptをサポートしていませんが、サイト固有の動作を調整するためのスクリプトを保有し、使い勝手を改善しています。
FixScriptと呼ばれるウェブサイトの修正用スクリプト言語が元になっており、メモリセーフ、スレッドセーフ、整数オーバーフローセーフなど、セキュリティ上の問題を大幅に軽減する事が可能となっています。
以下使用方法を説明します。
FixBrowserの使用方法
記事執筆時、FixBrowserの最新版はv0.2で、Windows、Linux、Haiku OS用の実行ファイルをダウンロードすることができます(将来的にmacOSのサポート予定もある模様)。
Windows版の場合、fixbrowser-windows-0.2.zip
をダウンロードして展開し、中に含まれるfixbrowser.exe
を実行します。
▲「WindowsによってPCが保護されました」と表示されたら「詳細情報」をクリックし、実行を許可します。
起動するとFixBrowserの公式サイトが表示されます。
▲さすがに公式サイトだけあって普通のウェブブラウザと同じ程度に見やすく表示されている事がわかります。
ただし、他のサイトの描画はまだまだの状態のようです。例えば当サイト softantenna.com はそれほどJavaScriptを使っていないはずですが、それでもあまり見やすくは表示されませんでした(日本語のレンダリングはまだこれから?)。
▲トップページ。
▲ソフト詳細ページ。
ブラウザはタブが存在する以外、「戻る」「進む」など最低限の機能が実装された状態のようです。
▲展開したフォルダの中にはscriptsフォルダが存在為、、サイト毎のスクリプトが多数含まれていることがわかります。
まとめ
FixBrowserは、モダンなブラウザと比較してメモリ効率が良く、JavaScriptによる動的変更に対応する必要がないため、各種の機能を簡単に実装することができます。現段階では、まだきれいに表示されないウェブサイトが多いようですが、今後の発展に期待したいと思います。
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タイトル | FixBrowser |
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公式サイト | https://www.fixbrowser.org/ | |
ソフトアンテナ | https://softantenna.com/softwares/7809-fix-browser | |
説明 | ゼロから作られた超軽量ウェブブラウザ。 |