SSDやHDDから不要なファイルを削除するとすぐにストレージの空き容量が復活するという常識はアップデートしないといけないかもしれません。
9to5Macは「PSA: Recovering Mac storage space may just mean waiting a while」と題した記事を公開し、Macのストレージ容量が回復するにはしばらく待つ必要があると注意を喚起しています。
記事を公開したBen Lovejoy氏はドキュメンタリーの作成のため、Macの内蔵ドライブに1.4TBもの大量の映像ファイルや音楽ファイルを保存します。全ての作業が終わったあと、外付けディスクにファイル移動し、内蔵ドライブの空き容量が増えるのを楽しみにしていたところ、何も変わらなかったというのです。
使用済みストレージも使用可能ストレージも数字は全く変わらず、再起動しても変化はなかったそうです。Final Cut Proのキャッシュは20GBしかなく、MacCleanを試してもだめで、結局「お茶をいれ」しばらく待ったところ、1.4TBの容量が戻ってきたとしています。記事では、非常に大きなファイルやフォルダーを削除した場合、macOSでは空き容量が戻るまでしばらく待つしかないとまとめられています。
APFSの特徴
なお、この記事のコメント欄では、この現象はシステムのアイドリング中や、本当にスペースが必要となったときにクリーンアップが行わるAPFSの特徴だと指摘されています。
たくさんの古いブロックが不要になることがAPFSクリーンアップのトリガーの一つで、Time Machineを使っている場合、ローカルスナップショットを削除するsudo timeutil deletelocalsnapshots
を実行すると、すぐにディスク容量が回復するとのこと。
macOSは緊急でない場合、時間とエネルギーに余裕がある場合にディスククリーンアップを実行するため、明示的に管理する必要ないとのことです。
個人的にもVMware FusionやParallelsの仮想マシンファイルを削除しても、ディスクスペースがすぐには元に戻らない現象を経験しています。ストレージが本当に逼迫しているのかどうかを知りたい場合は例えば、DaisyDiskの「隠し領域」の容量が増えているかどうかで判断することができます。