現在はEvernoteやOneNote、Google Keepなどマルチプラットフォームに対応したメモアプリが多数存在します。
しかしそれらのメモアプリは企業によって開発されているものが多く、一社の方針の変換によって急に使えなくこともあります。本日紹介する「Xournal++」は、アプリの継続的な維持が期待できるオープンソースかつクロスプラットフォームのノートアプリです。
手書き機能が重視されていて以下のような特徴を持っています。
- 感圧式のスタイラスやデジタルペン・テーブルをサポート(Wacom、Huion、XP Penなどのタブレット)。
- メモ書き、スクラッチペーパー、ホワイトボード風の背景をサポート。
- PDFの上に注釈を付ける機能。
- GUIとコマンドラインの両方から、SVG、PNG、PDFなどさまざまなフォーマットへのエクスポートが可能。
- ペン、蛍光ペンなどさまざまな描画ツールと、実線、点線などのストロークスタイルをサポート。
- 線、矢印、円、矩形、スプライン図形の描画。
- 図形の塗りつぶし機能。
- 図形のサイズ変更と回転。
- 回転とオブジェクトの正確な位置合わせのためのグリッドスナップ。
- スムーズな書き込み/描画。
- さまざまなフォント、色、サイズのテキストを追加できるテキストツール。
- 画像の挿入機能。
- さまざまな設定が可能な消しゴム機能。
- LaTeXのサポート(LaTeXのインストールが必要)、カスタマイズ可能なテンプレート。
- ページプレビュー、ページソート、PDFブックマーク、レイヤーを表示できるサイドバー。
- スタイラス/マウスボタンに異なるツール/カラー等をマッピング可能。
- カスタマイズ可能なツールバー。
- ページテンプレートの定義。
- バグレポート、自動保存、自動バックアップツール。
- 音声録音・再生機能。
- 多言語対応(20言語以上対応)。
- Luaスクリプトを使用したプラグイン
Flutterで書かれたモバイルアプリも存在し、Android版はダウンロード可能です(iOS版はまだベータ段階ということでダウンロードできません)。
以下使用方法を説明します。
Xournal++の使用方法
Xournal++の実行ファイルを公式サイトからダウンロードします。
▲Windows、Linux、MacOS版がダウンロードできます。ソースコードからビルドすることもできます(ビルド手順はこちら)。
macOSの場合、Xournal++を実行すると以下のような画面が表示されます。
▲標準でペンツールが有効になっており、マウスを使って手書きの文字を書き込むことができます。
▲ツールバーを使って描画用のツールを切り替えることができます。左端の鉛筆マークがペンツールで、その横には消しゴムや蛍光ペンツールが存在します。画像ファイルの追加や、図形の描画も可能です。
▲サイドバー矢印ボタンをクリックし、「Layer Preview」にチェックを入れると、レイヤー表示に切り替えることができます。複雑なノートを作りたい場合、レイヤー機能を使うと便利です。
なお手元のmacOS環境の場合、そのままではデータが保存できませんでした。その場合、「システム環境設定 > セキュリティとパライバシー > フルディスクアクセス」に「Xournal++」を追加すると良いかもしれません。
まとめ
Xournal++はオープンソースかつクロスプラットフォームの手書きノートアプリです。既存のノートアプリに不満がある方は試してみてはいかがでしょうか。