Broadcomが、VMwareを買収して以来廃止していたハイパーバイザー「ESXi」の無償版の提供を再開したことがわかりました(TechRadar)。
2025年4月10日に公開された「VMware ESXi 8.0 Update 3e」のリリースノートには以下のような言及が含まれています。
Broadcom makes available the VMware vSphere Hypervisor version 8, an entry-level hypervisor. No Broadcom support is available for this offering and it is for non-production use. vSphere Hypervisor cannot connect to vCenter and therefore cannot be centrally managed. You can remotely manage individual vSphere Hypervisor hosts by using the VMware Host Client. vSphere Hypervisor supports a maximum of 8 virtual CPUs per virtual machine. You can download it free of charge from the Broadcom Support portal.
Broadcom は、エントリーレベルのハイパーバイザーである VMware vSphere Hypervisor バージョン 8 を提供しています。vSphere Hypervisor は vCenter に接続できないため、一元管理できません。vSphere Hypervisor は、仮想マシンごとに最大 8 個の仮想 CPU をサポートします。Broadcom サポート ポータルから無料でダウンロードできます。
エントリーレベルの「VMware vSphere Hypervisor」バージョン8 がBoradcomサポートポータルから無料でダウンロードできるようになったことがわかります(要Boradcomアカウント)。ただし、無料版は、仮想マシンごとに最大8個の仮想CPUに制限され、vCenterに接続することもできません。
VMwareやBroadcomから再公開の公式な理由は示されていませんが、競合他社(NutanixやPlatform9など)が無料版を提供していることや、ユーザーからの批判が今回の決定に影響した可能性が考えられます。
VMwareはBroadcomに買収された後、ライセンスポリシーの変更や人員削減などによりユーザーの不満を招いていました。以前提供していた無償版の復活も不満を抑えユーザー離れを食い止めるための対策の一つといえそうです。