Linuxカーネルの次期バージョンv6.15で、Intel i486プロセッサのサポートが終了することが明らかとなりました(Ars Technica)。
Intelが最後にこのプロセッサを製造してから18年後の決定で、開発者たちは、古いプロセッサのサポートを維持することに価値がないと考えており、Linus Torvalds氏も「誰も時間を無駄にすべきではない」と述べています。
I really get the feeling that it's time to leave i486 support behind.
There's zero real reason for anybody to waste one second of development effort on this kind of issue.i486のサポートはそろそろ終わりにした方がいいような気がする。
この種の問題に開発の労力を1秒たりとも費やす理由はない。
i486は1989年に登場し、長年にわたり利用されてきました。Linuxカーネルは2012年にi386のサポートを終了しており、今回の決定はその流れを継ぐものです。Linuxの新しいカーネルの最低要件として、TSC(Time Stamp Counter)やCX8(CMPXCHG8B命令)が必要になりますが、i486はこれらの機能を持っていません。
i486搭載PCでLinuxを動かしているユーザーには、古いLinuxカーネルやディストリビューションを使用する、FreeDOSやArcaOSなどの代替OSを利用するなどの選択肢が残されています。また、Windows XPを改造してi486で動作させることも可能ですが、セキュリティ上のリスクが伴います(Windows XPは公式にはi486プロセッサをサポートしていませんが改造版が存在します)。
古いハードウェアでも動作するイメージが強いLinuxですが、ゆっくりと古いハードウェアの切り捨ては進んでいるようです。