ダークモードを強制しないでほしいというお願い

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OSのテーマ機能への対応や、黒がはっきりと見える有機ELディスプレイの登場により、最近は背景が黒系の色で表示されるダークモードがより一般的になっている印象があります。

ダークモードは一般的に目に優しいというイメージもありますが、適切な使用がなされない場合はユーザーに苦痛をもたらしているのかもしれません。開発者Vishnu Haridas氏は「Please Don't Force Dark Mode」というブログ記事を公開し、ウェブサイトでダークモードを強制しないでほしいと要望しています。

同氏はダークモードは有益な場合はあるものの、それをユーザーに強制するのは間違いだとしています。ダークモードが採用されたウェブページを読み終えると、どこを見ても縞模様が表示されるようになってしまい、とても疲れてしまうとのことです。

ダークモードの本当の問題は、テキストと背景のコントラスト比にあります。真っ黒な背景に真っ白なテキストの場合、コントラスト比は21:1でとても疲れてしまいます。濃いグレーの背景に薄いグレーの文字は目に優しく、例えば背景を#666、テキストを#E0E0E0にすると、コントラスト比は4.34:1になります。

適切はコントラス比を定めたガイドラインは存在せず、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン(WCAG)バージョン2.1では、通常のテキストのコントラスト比の最小値を4.5:1とすることを推奨しているものの、最大値の規定はありません。耐えがたく感じる21:1というコントラスト比が許容される一方、快適に感じる4.34:1は不合格になってしまうのです。

WCAG3.0ではテキストの最大コントラストという要件が追加される予定で、同氏は、作業委員会がダークモードにおける高コントラストテキストの問題を取り上げ、適切な勧告を提供してくれることを期待したいとまとめています。

なお、ウェブサイトの色合いを強制的に変更することができるブラウザ拡張機能としては「Dark Reader」が有名です。また、エディタやターミナルなど一部のアプリでは自由にテーマを設定できるものもあり、例えば「Solarized Dark/Light」などコントラストが低めのテーマを使うこともできます。

Hacker Newsではこの記事に関連して、ダークモードの歴史や、ユーザーの好みに合わせてダークモードとライトモードの両方を提供することの重要性、コントラストの問題など、さまざまなコメントが寄せられています。

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