AppleのM1チップを搭載したMacにLinuxをインストールし、GNOMEデスクトップの起動が可能となったことがわかりました(Phoronix)。
Apple M1デバイスへLinuxを移植する「Asahi Linux」プロジェクトの開発者の一人、Alyssa Rosenzweig氏は、このマイルストーンをTwitterで発表しています。
LLVMPipe, my shoddy display controller, and hours of @svenpeter42's patience presents....
GNOME Shell on the Apple M1, bare metal.
No, it's not GPU accelerated. Yes, I'm sending this tweet from it. pic.twitter.com/P4YuPEnbvp
— Alyssa Rosenzweig (@alyssarzg) August 22, 2021
Apple M1でDebianが起動し、グラフィックアクセラレーションはまだ機能していないものの、GNOME Shellデスクトップ環境を起動することができたとのことです。
ただし、このデスクトップ環境は、GNOMEデスクトップが必要とするOpenGLのアクセラレーションを、LLVMpipeだけに頼っています。LLVMpipeはCPU上でOpenGLをアクセラレートするMesa Gallium3Dソフトウェア実装です。
Linux上でApple M1グラフィックスを動作させるためには、Linuxカーネルの Direct Rendering Manager (DRM) 側でも、Mesa の OpenGL アクセラレーションのサポートを向上させる上でも、まだ大変な作業が残されていることになります。
Apple M1でGNOMEを起動するには、CPUベースのOpenGLに加え、まだ統合されていない様々なカーネル・パッチが必要で、Apple M1 PCIe Linux ドライバに加えて、ピン・コントローラのパッチや、Alyssa 氏が注力している進行中のディスプレイドライバーコードも必要だったとのことです。